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【相談】指紋認証

img_q昨年実施された日本に入国の際の指紋認証制度について、私達外国人はどのようなことに気をつければよいでしょうか?
img_aこの質問は数多くの方から聞かれますが、法律を守って生活をしている方は特に気をつけることはありません。入国時に係官の指示に従っていれば何も問題はありません。どのような方が指紋認証を免除されるかは以前、このコーナーでお伝えしたので省略をしますが、今回は実際にあったケースをここでご紹介します。

相談者Aさんは永住を許可されているBさんと結婚をして「永住者の配偶者」を許可されて来日し、日本ですでに3年ほど生活をしていました。そして真面目に働いて幸せな生活をおくり、1年に1回程度タイに里帰りをしていました。そして2007年11月に両親に会う為にAさんはBさんと一緒に里帰りをして、同年12月に日本に帰国をしようとしたところ指紋認証の際にAさんだけに問題が生じました。Aさんは空港の入国管理局職員に別室に連れて行かれて「あなたの指紋は入国拒否者の指紋と一致したため入国できません。」と告げられてしまいました。

Bさんは何も問題はありませんでしたが、Aさんはその日のうちにタイに送り返されてしまい、Bさんはその日以降日本での生活をひとりで過ごしており、収入が減り生活が大変厳しい状況に陥ってしまいました。何故、このようなことになってしまったのかというと、AさんはBさんと知り合う以前に他人名義のパスポートで入国して、数年間を日本で過ごした後に、自ら入国管理局に出頭して帰国した経緯があったのだそうです。

そして帰国してタイで過ごしていたAさんと、タイに里帰りをしていたBさんはタイで出会い結婚をして、VISAが許可されて日本に入国をしていたのです。それはAさんが帰国をしてからおよそ10ヵ月後の事だったそうです。何故、こんなに早く入国できたかというとAさんは他人名義のパスポートで入国して、出頭したときに本名を告げず他人名義のパスポートのまま帰国をしたのです。

その時、入国管理局は当然Aさんの指紋や顔写真を撮影していますが、それはAさんではなく違う名前の人として登録されていたのです。

ですからAさんがBさんと結婚したときは、Aさんの本名は入国管理局に登録されていなかったのでVISAが許可され、またその当時は空港で指紋認証もなかったのでそのまま入国できたのです。そしてその後も数回タイに帰国していましたが、やはり指紋認証がなかったので何事もなく出入国ができていたのですが、今回帰国した際は2007年12月ということで指紋認証が始まっていたので問題が生じたのです。

別室に移されたAさんは入国管理局職員より登録されている指紋の該当者名をあげられました。それはまさにAさんが前回入国時に名乗っていた氏名・生年月日であり、すべてを観念したAさんは事実を認めてその日のうちに帰国をしたのです。

このように入国の制度が変ったので、昔のように他人名義で入国した人が結婚相手が見つかったため、1度タイに自主帰国してから結婚などをして、何事もなかったように本名でVISAをとって入国できる事はほぼ不可能になりました。

従って現在、不法滞在をしている方は自主的に出頭して上陸拒否期間を1年にしてもらうか、または真剣に結婚を考えている方は多少のリスクを考えて入国管理局に出頭してVISAを願い出るしかないので(VISAが拒否されたら上陸拒否期間は5年又は10年です)、よく考えて行動をとるようにして下さい。

また、現在タイに在住する方で過去にオーバーステイなどの経験があり、上陸拒否期間(何年入国できないかは帰国時に入国管理局から説明を受けていると思います)の経過を待たずに氏名を変えたり、他人のパスポートで入国しようと考えている方はほぼ100%の確率で空港で発覚しますのでご注意下さい。