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【情報】静かに終わった2019年のローイ・クラトン

ローイ・クラトンが静かに終了した。10年ほど前までは花火や爆竹で身の危険を感じるほど騒々しいイベントになっていたが、ここ数年は政府からの徹底指導によって規制され、大型の打ち上げ花火以外は目にすることも爆発音を聞くこともなくなっていた。今年のバンコクは、そんな時代があったことすら思い出せないほど静かな祭の姿に戻っていた。
 
もしかしたらこれは、古くからあった花火市場を排除したからもしれない。マハカーン砦裏の長屋にあった花火市場はバンコク都のクリーン化計画によって取り壊され、跡地は公園になっている。少し前まではローイ・クラトンになると人々がこぞってここで花火を買い、ところ構わず点火させたものだが、近くのワット・サケット/プー・カオ・トーンの祭は以前どおりであるものの、この市場についてはすでに過去の思い出だ。あのまま放置されていたらローイ・クラトンもまたソンクラーンと同様の主旨も目的も見失った騒乱イベントに成り下がっていたかもしれないから、こうした原点回帰の動きは好ましいと言えるだろう。
 
ローイ・クラトンの原点とは直接関係のない話だが、今年は直前に著作権侵害でクラトンの製作者が逮捕されるというニュースがあった。クラトンのデザインが有名なキャラクターグッズに似ていたらしく、そこに覆面警官が踏み込んで、作っていた15歳の女子学生に罰金5万バーツを要求したという話である。著作権を持っていたのは日本の会社だが、摘発を依頼した事実はなかったらしく、さらには踏み込んだ覆面警官も実際は警官ではなかったという地元警察の発表もあって、決着はいつものようにグレーなままお開きとなった。
 
この件のおかげかどうかははっきりしないが、今年のクラトンは流行を追った奇抜なものではなく、シンプルなものが多かった。というよりは普通の、元来のスタイルのクラトンに戻ったと言うべきだろうか。いずれにしてもおとなしく、静かに終わったというのが、やはり今年のローイ・クラトンの印象だ。


ソフトクリームのコーンを使ったクラトン。水に溶けやすい利点がある


トンブリーの特設会場から打ち上げられた大型花火