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怒濤のように流れるメー・クラーンの滝。急流下り遊びができそう。
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ワチラタンの滝にかかる虹の前で記念写真。
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日本の秋景色と変わらない山奥の村。
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ビニールハウスに温室と、まるでタイらしくない農村風景。
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山間部の町メー・チェンの代表寺院、ワット・コーンカーンの夕暮れ。
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150年の歴史がある古寺の古仏像。

■第3回 タイの山奥でタイムトリップしてみる

雨期も終わり、タイはこれから観光に最適のシーズンに入る。雨の心配がないから雨具がいらないし、空はいつでも青く晴れ渡っているので、まるで自分の腕が上達したかのように写真がきれいに写ってくれる。そんな素敵な紀行に乗せられて、北部チェンマイにあるタイで最も高い山、ドイ・インタノンの周辺をバイクで走ってみることにした。この山系は全体が国立公園に指定されているから自然がきちんと管理されており、山あり谷あり緑あり滝ありとピクニックや行楽には絶好のエリアになっている。今回のバイクは110ccのホンダで、山道を走るには非力だが、景色を眺めながら走るには不便はない。

ガソリンを入れ、自分の腹にはタイ料理を詰め込み、まずはチェンマイの南、チョムトーンに向かう。それから進路を西に取りドイ・インタノン方面を目指すのだが、最初の名所メー・クラーンの滝を越えたあたりから周囲はまったくの森林地帯と化した。濃い緑の中をうねうねと上り下りする道が続き、行き交う車もほとんどない。それだけに事故でも起こしたら大変なことになってしまうが、名所があればバイクを停め、滝があれば写真を撮りと、注意深く走り進んだ。この街道は名所に指定されている滝だけでも5つあるのだが、今年は北部を中心に大雨が続いたため、どこの滝でもダイナミックな流れを楽しむことができる。これほど豊かな自然の中を急いで通り過ぎるのはもったいない話だ。

そんな滝の中でも印象に残ったのは、高い山の上からまるで那智の滝のように水が流れ落ちてくるシリプームの滝だった。ここは一帯が王室プロジェクトの指定地になっていて、村人たちは高原作物を大切に作っている。畑は畝がきれいに作られ、ビニールハウスが家屋のように並んでいる。日本では珍しくないが、熱帯のタイではまず見られない風景だ。日本の農業関係者が指導しているのだろうが、畑の作り方や小川からの水の引き方など、まるで日本の農家の庭先に来たような錯覚にとらわれてしまった。

そこにやってきたのが村の子供たちで、彼らの手にはケン玉や風船が握られていた。険しい山を乗り越えてたどり着いたのが昭和30年代の日本だったなんて、まったく古いSF小説みたいな話だけど、みなさんもよければ行ってみてください。そんな驚くようなタイムトリップ感覚が、ここでは味わえてしまうのですから。

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